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平成30年度秋季東京都高等学校野球大会一次予選組み合わせ
試合会場は総合工科高校グランド

第100回全国高等学校野球選手権大会・西東京大会

一回表、相手の先頭バッター(二塁手左打)が初球をものの見事に右翼線二塁打。二番打者を空振三振に取りましたが、ショートバンドを捕手が後免、バックネットまで
来たボールを捕手が二塁に悪送球、外野点々。先頭打者生還。三振打者走者三塁。三番打者左翼犠牲飛球。一死走者無しとなり、投手にとってやり易いかなと思われまし
た。ところがそのあと四番四球、五番死球、六番左翼左ヒット、七番中堅右二塁打と立て続けに責められ、更に三点献上。初回表に打者9人合計5点を先取されました。

一回裏、相手の投手は身長170CMほどの左投げ。切れの良い球を投げます。一回裏、総工先頭打者も右翼右にヒット、二番打者は見逃三振しましたが、三番が投手強
襲、四番が中堅右に二塁打して二点を返しました。これで表の5失点を跳ね返す元気が湧いてきたのですが、そのあと五番二ゴロ、六番中飛で三塁走者残塁とし、畳み掛
けられなかったのが後で尾を引きました。

二回表、初回に二塁打を打った一番打者に今度は右中間に三塁打を打たれました。これも素晴らしい当り。二番打者に右前ヒットを打たれ、一点加点されました。三番打
者は遊ゴロでしたが、二塁封殺時に走者と塁上で接触し、併殺を取れませんでした。守備妨害を申告しましたが、審判が集まって講義の結果、妨害無しとされ、走者一塁
で続行。四番打者の時に走者盗塁を試みますが、捕手の二塁上ストライクの送球でアウト。以後は盗塁は全くありませんでした。四番四球の後左飛で、一点に留めまし
た。

二回裏、総工は下位打線が三ゴロ、三ゴロ、二ゴロを配し三者凡退。

三回表、相手の先頭打者六番が中前打。七番三塁ゴロエラー、八番投前バントがヒットになり満塁。九番に中前打を打たれ一点取られましたが、なお無死満塁を左飛、中
飛、二ゴロと押えて加点させませんでした。

三回裏、総工は二死から三番打者に中前打が出ましたが、遊ゴロ二塁封殺で得点でき
ません。

その後は落ち着いた試合となりました。相手投手は相変わらず切れの良いストレートを投げ、一方の総工は得点挽回の代打策により、投手を合計五人投入しました。いず
れの投手にも言えるのですが、明らかに体格は相手の投手より勝るものの、横手投げ、左投げなど投球フォームは多彩ですが制球に安定性が無く、また球速も相手より
劣る投手ばかりでした。相手の小柄な投手は、後半にはさすがに球速が落ちましたが、総工打線は付け入ることが出来ませんでした。

相手は六回表に右前打、四球、右前打で一点、更に四球で満塁になりましたが、この一点で押えました。一方総工は殆んど抑えられ、九回裏に遊撃内野安打、右飛、左前
打、三飛、中前打と満塁まで行きましたが、最後の一番打者が遊ゴロで万事休しました。

相手の内野守備は見事でした。シートノックで気が付きましたが、捕球のポイントがバウンドの直前直後に見事に合わせられており、また、左寄りのゴロを無理に正面捕
球せずに逆シングルで一塁送球を早めるなど、指導の行き届きを感じさせられました。

総工選手もよく頑張りました。外野飛球を背走好補、前進好補など相手が拍手を送るようなプレーが有りました。一方で、外野守備が深すぎ、数個の浅い飛球をヒットに
しました。しかし、この浅い飛球のお蔭で、二塁からの本塁生還を許しませんでした。また、三年生、二年生と二人の捕手が出ましたが、二人とも体格、肩ともにできており、
いい選手だと思いました。

全ては一回表のドタバタです。これさえなければ、決してこちらが見劣りする相手ではないのですが、球速、制球に自信の無い投手が安易に初球ストライクを取りにいっ
た結果が裏目に出ました。逆に打者は、一、二球目のストライクを見送り、その後の臭い球を見逃して三振を取られるケースを再三見ました。打席に立つ際の戦略が欠け
ていることが明らかです。

監督の交替によるチームの変化は感じませんでした。この試合は初回に一方的になり、こちらの良さを発揮する機会はごく限られましたので、次回以降の公式戦で更な
る実力発揮に期待したいと思います。(世田工17期OB那須氏による観戦記)

平成30年春季東京都高等学校野球大会



一回戦・九段中等の時のぽかぽか陽気に比べ、17期島崎主将の厚意あるあったかいコーヒーの差し入れが身に沁みる寒い
曇天の中、八王子実践戦を観てきましたので、ご報告いたします。

前半の重苦しい戦況は、今迄通りの総工の試合でしたが、七回の猛攻を経て有無を言わせぬ快勝となり、総工応援の誰も
が感じる過去にない爽快感を味わうことが出来ました。

総工先攻一回の表、一・二番が三振して嫌なムードでしたが、三番が四球で出るとすぐさま盗塁、そのあと中前と三遊間
に連続ヒットが出て1点先取。もう一本欲しい1点止まりでしたが、何とか先取点を取りました。

その裏、一ゴロ、三振、左飛と三者凡退で納め、先輩諸氏に希望を持たせる出だしでした。

ところが二回、こちらが三者凡退であった裏に、五番の左打者に左中間、フェンス越えの本塁打を浴び、同点とされまし
た。左打者の反対方向本塁打。若干風に乗りましたが素晴らしいい当りでした。相手の打力を見せられた思いがしました。

三回表、総工に中前、右中間二塁打と目の覚めるようなヒットが続き、三ゴロ進塁打と遊失で2点を取りました。追いつ
かれてすぐ取り返して離すと言う、理想的な展開でした。

ところが四回裏、三ゴロの後、死球、右前、四球、中前、左翼左と立て続けに重ねられて3点を取られて逆転、先発が降
ろされました。しかし二番手が右飛、左飛と後を押え、二人残塁で終えたのは、この試合で重要なポイントだったでしょう。

六回表に総工はツーアウトからヒット三本と四球を得ましたが、満塁残塁で一点の同点止まり。消極的な走塁が目につ
きました。

一方相手も一死後三連打で一点を取り再度リードしましたが、走者二人を置いて左翼ライナーに飛び出した二塁走者が]
帰塁出来ず、重殺となってチャンスをつぶしました。これでこの試合の潮目が変わったように思えました。

七回表、総工は、先頭打者が右前打、バントで二塁に送り同点を狙いに行きましたが、その後中前、左超三塁打で二点、
相手の先発投手を引き摺り下ろし、更に連続四球で満塁として暴投と左前が続いて合計5点を取りました。ここでスタ
ンドのムードは一挙に変わり、先輩方の発言も穏やかになりました。

その後総工は三番手の投手を送り、七、八、九回は相手を三者凡退として、結局試合は9対5。総工の完全勝利で終わ
りました。

シートノックを見た限りでは、動きも肩も相手の方が総工より一ランク上に見え、厳しい試合を予想させました。また前
回の試合で総工には溌剌としたところが見えませんでしたが、今回は試合中の動きも良くなっており、守備や送球にも
機敏さが見えました。

先輩方の気持ちも勝利が全て解決してくれたためか、「今までこんなに気持ちの良い試合を観たことが無い」とのご意見
が続き、17期島崎主将の配慮あふれる事前手配により行われた祝勝会でも、大いに盛り上がりました。

次は東大和。そして日大三高と続きます。

筆責  那須徳造

春季大会一回戦を見てきましたのでご報告いたします。

町田市の小野路(オノジ)球場なる所で、小生は初めてのところでした。中村先生及び小榑、南の両先輩と言う
常連が広く空いた席を埋めました。

有馬先生は、本年度より都立足立新田に転勤され、新しく電気科の萩原先生(お名前
は少しうる覚えです)が監督となられました。

昨年までのピリピリ感は消え、総工の選手全体がデレッとした感じに見えました。動
きが緩慢で緊張感が見えず、先を読んで準備をすると言う気持ちは全くないように思えました。

一回表ランナーが一人出たものの、策無くチェンジ。その裏先頭打者の三塁ゴロをエ
ラーし、しかも悪送球。すぐに一つ先の塁を献上する始末。その後もクリーンヒット、不正確な返球などにより、
あっという間の三失点でした。

二回もこちらの攻撃は淡白でした。何もせずに相手に三つのアウトを献上した形です。

その裏、相手の攻撃ではクリーンヒットから続き、長打を絡められて、更に二回、三回と一点づつ失いました。

三回を終わって5対0。我々四人の観衆は、コールドの心配を始めました。我々より後方に席を取っていた、四
十絡みの先輩風から、「しっかりやれ!!」と檄が飛んだほどでした。三回の相手攻撃後、ベンチに帰った選手
に対して、新監督が有馬前監督に勝るとも劣らない怒鳴り声を挙げました。それでも、我々には何らの不快感が
残りません。

その後四、五回はゼロ点づつ。一塁側から左翼方面に強い風が吹いていましたが、双方何とか飛球を納めていま
した。

六回表、総工はヒット、エラーで満塁の好機をつかみ、走者一掃の二塁打が出て二点差に迫りました。

七回にも相手エラー絡みで更に三点を追加、とうとう逆転です。相手の外野手がボールを後免する等、ラッキー
にも恵まれました。相手も良く打ちましたが、要所でヒットが出ませんでした。また、外野飛球を背走し好捕したのが
双方2回ずつありました。総工の左翼手は風に流された飛球をフェンス際まで追い、ジャンプしてフェンスに当たって
捕球しました。

九回表にはダメ押しの2点を追加。結果は何とか三点差の勝利を収めることが出来ました。次の神宮第二に進め
ることが出来、ほっとしています。

しかしその間には、一塁手の緩慢さが目に余りました。四番バッターなのですが、とにかく論外です。ヒットで右翼手
から返球されてきた球を投手に帰す時にワンバウンド。三塁ゴロを高い球で悪送球され、ボールがフェンスに転がっ
てもその場で見たまま、追いかけません。結局一塁手に一番近いところまで二塁手と右翼手が走って来て内野に
返球しました。走者を置いてセンター前の飛球が上がりましたが風にあおられヒット。二塁手、遊撃手ともボールを
追っていましたので、二塁が空きましたが、一塁手は打者走者が一塁を回って二塁に行くのを一塁ベース近くで見
ていました。打つ方も、満塁、二・三塁で外野フライすら打てずじまい。内野へのポップフライと三塁へのボテボテ。
何の策もなく、また自分の失敗を悪びれるところもなくゆっくりとベンチに帰りました。
見てて残念この上なし。

勝ってしまった(?)ので全て見えなくなりそうですが、九段中等は進学校です。選手は一年生がいない為か、守備に
回るとベンチに残るは二人だけ。監督含めて三人です。それでも声は良く出るし、交代時期の動きも総工よりずっと
機敏でした。総工の選手は全般に下を向いて歩いていることが多かったのが気がかりです。ヒットを打っても一塁を回
ったところでストップ。それでおしまいで二塁を伺う素振りもしません。外野手も飛んできたボールを内野に返球した後
は歩いて守備位置に帰ります。高校の部活としての野球が、そんなことでよいのでしょうか。単なる幻想と思いたく、
次回の神宮第二で確認のために万難を排する所存です。

筆責  那須徳造